疾患の有無を診察した上で必要な場合は眼鏡処方箋を発行します。 眼鏡は良く見えるだけではなく、掛け心地が良いか否かも大切です。月日とともに度数が変化することも多いので、1年に1回は定期検査を受けましょう。 ・幼小児 子供の日常の所作、及び乳幼児検診や就学時検診で、異常を指摘されたらすみやかに眼科医を受診しましょう。 軽度の屈折異常の場合は経過観察で良いと思います。しかし、中等度以上の近視、遠視、乱視、不同視及び弱視、斜視の場合は眼鏡の常用が必要です。視力の発達は6~9才で完成しますから、9才を過ぎてから眼鏡を装用開始しても手遅れになっている場合もあります。弱視の子供には、1日も早くピンぼけの像を眼鏡装用によりクリアに矯正して、目から脳へ正しい視覚刺激を与えてあげることが必要です。本人は視力不良の自覚がないので自らは訴えませんから、親御さんが十分理解してサポートすることが大切です。 ・小学生 軽度近視の場合は、低学年では0.3未満は眼鏡が必要です。 0.3~0.7の時は本人が望めば装用するのが良いと思います。 高学年では0.7未満は眼鏡装用をお勧めしますが、本人が望まぬ時は時間をかけて少しずつ気持ちを切りかえていきましょう。また、心因性視覚障害の場合も眼鏡を処方することがあります。 ・中学生、高校生 授業もむずかしく黒板の文字も小さくなりますから、0.7未満及び0.7以上でも本人が不自由を感じる時は、眼鏡又はコンタクトレンズを使用しましょう。 また、視力が良くても、遠視や乱視により目の疲労がある時は装用が必要な場合があります。 ・成人 読書、勉学、ディスプレイによる作業、事務の仕事、運転、スポーツ、手芸、授業など使用目的を考慮して眼鏡を処方します。 ・40才以上 老視が始まります、遠用、近用、遠近両用、中近メガネ、近々メガネを目的によって使い分けましょう。 また、若い時には気づかなかった、遠視や乱視が発見され眼鏡が必要になったり、逆に近視が軽くなるために、今まで装用していた近視の眼鏡が知らないうちに強すぎて眼精疲労の原因になっていたことが分かったりすることもあります。 ・初老期~老人 白内障や緑内障の出現に伴い、度数が変化し、眼鏡を装用しても、今ひとつ見え方が不満足の状態になることがあります。 眼科医に相談いたしましょう。 |